トイレタンクの掃除は、なかなか気が進まない作業の一つかもしれません。特に、「開けるのが怖い」「構造が複雑で元に戻せるか不安」という方もいるのではないでしょうか。しかし、トイレタンクの内部は、カビや水垢、サビなどが溜まりやすい場所。放置すると、悪臭の原因になるだけでなく、トイレの故障につながる可能性もあります。この記事では、トイレタンクを開けずにできる掃除術と、放置することで起こりうる問題について解説します。まず、トイレタンクを開けずにできる掃除術として、重曹やセスキ炭酸ソーダを使う方法があります。重曹やセスキ炭酸ソーダは、アルカリ性の性質を持っており、酸性の汚れである水垢やカビを中和して落とす効果があります。使い方は簡単で、トイレタンクに重曹またはセスキ炭酸ソーダを適量(約大さじ3〜5杯)投入し、数時間放置した後、水を流すだけです。重曹は研磨効果もあるため、こびり付いた汚れにも効果的です。セスキ炭酸ソーダは、重曹よりもアルカリ度が高いため、より強力な洗浄効果が期待できます。ただし、重曹やセスキ炭酸ソーダを一度に大量に投入すると、排水管を詰まらせる原因になる可能性があるため、注意が必要です。また、塩素系漂白剤を使用する方法もあります。塩素系漂白剤は、強力な殺菌効果があり、カビや黒ずみを効果的に除去できます。使い方は、トイレタンクに塩素系漂白剤を少量(約50ml)投入し、30分〜1時間程度放置した後、水を流すだけです。塩素系漂白剤を使用する際は、換気を十分に行い、ゴム手袋を着用するなど、安全に配慮してください。また、酸性タイプの洗剤と混ぜると有毒なガスが発生する可能性があるため、絶対に混ぜないでください。水漏れを放置すると、水道料金が高くなるだけでなく、階下への漏水事故につながる可能性もあります。さらに、タンク内の汚れは、便器に流れ込む水にも影響を与えます。汚れが流れ込むことで、便器の黄ばみや黒ずみが落ちにくくなり、トイレ全体の美観を損ねる原因になります。トイレタンクの掃除は、定期的に行うことで、これらの問題を未然に防ぐことができます。月に一度程度、重曹やセスキ炭酸ソーダ、塩素系漂白剤などを使って、トイレタンクの掃除を行うように心がけましょう。