ガスコンロは使えるのに、お湯だけが出ないという場合、給湯器本体の故障が原因である可能性が高いと考えられます。給湯器は複雑な機械であり、様々な部品が連携して動作しています。どの部品に不具合が生じているかによって、症状の現れ方も異なります。まず考えられるのが、点火系統の不具合です。お湯を出すためには、給湯器内部のバーナーにガスを送り、点火プラグで火花を飛ばして着火する必要があります。この点火プラグが劣化していたり、点火装置(イグナイター)が故障していたりすると、ガスは供給されていても火がつかず、お湯を作ることができません。リモコンにエラーコードが表示されることもあります。次に、水流センサー(水量センサー)の故障も、お湯が出ない原因の一つです。水流センサーは、蛇口をひねって水が流れたことを検知し、給湯器に点火の指示を出す役割を担っています。このセンサーが故障すると、水が流れていても給湯器がそれを認識できず、点火動作が行われません。また、温度センサーの不具合も考えられます。給湯器は、設定された温度のお湯を供給するために、水の温度や炎の温度をセンサーで監視しています。これらの温度センサーが故障すると、適切な温度制御ができなくなり、お湯が出なかったり、お湯の温度が不安定になったりすることがあります。さらに、ファンモーターの故障も原因となり得ます。給湯器は、燃焼に必要な空気を送り込み、排気ガスを排出するためにファンモーターを使用しています。このファンモーターが故障すると、安全装置が作動し、燃焼が停止してお湯が出なくなることがあります。その他にも、電装基盤(制御基盤)の故障や、ガス電磁弁の不具合、あるいは内部の配管の詰まりや水漏れなども、お湯が出ない原因となる可能性があります。これらの給湯器内部の故障は、専門的な知識と技術がなければ診断や修理が難しいため、無理に自分で分解したりせず、必ず専門業者に点検・修理を依頼するようにしましょう。
給湯器の故障?ガスはつくのにお湯が出ない原因特定