洗濯機の脱水時に、「カラカラ」「カチャカチャ」「ジャリジャリ」といった、何かが擦れたり当たったりするような異音が聞こえる場合、洗濯槽内に異物が混入している可能性が考えられます。ポケットの中に入れたまま忘れていた小銭や鍵、ヘアピン、あるいは衣類から取れてしまったボタンやアクセサリーなどが、洗濯槽と外槽の間や、パルセーター(洗濯槽の底で回転する羽根)の下、糸くずフィルターの奥などに紛れ込んでいることがあります。これらの異物が、脱水時の高速回転によって動き回り、洗濯槽や他の部品に当たって音を立てるのです。異物を放置しておくと、異音だけでなく、洗濯槽や部品を傷つけたり、排水ホースを詰まらせたりする原因にもなるため、早めに取り除くことが大切です。異物が原因かどうかを特定するためには、まず洗濯槽の中をよく確認してみましょう。洗濯物が何も入っていない状態で、懐中電灯などで照らしながら、洗濯槽の底や側面に異物がないか、パルセーターの隙間に何か挟まっていないかなどを注意深く観察します。糸くずフィルターも取り外して確認し、中に異物が入っていないか、そしてフィルター自体が破損していないかもチェックしましょう。もし、目視で異物が見つかった場合は、洗濯機の電源プラグを抜いてから、手や割り箸、トングなどを使って慎重に取り除きます。ただし、鋭利なものや、奥に入り込んでしまって取り出しにくい場合は、無理に取ろうとすると手を怪我したり、洗濯機を傷つけたりする可能性があるため注意が必要です。特に、パルセーターの下や、洗濯槽と外槽の間に異物が入ってしまった場合は、自分で取り出すのは困難なことが多いです。そのような場合は、無理をせず、メーカーのサポートセンターや、専門の修理業者に相談し、点検・取り出しを依頼するのが賢明です。日頃から、洗濯前にポケットの中をよく確認する習慣をつけることが、異物混入によるトラブルを防ぐための最も効果的な予防策となります。
洗濯槽の異物脱水時の異音の原因特定と対処法